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つむぐマグノリア1 尾竹架津男

更新日 2020/12/05(土)

1217日【木】

13:3014:30 設計図と模型で振り返るマグノリアの10年(尾竹架津男)

14:4515:30 インタビュー(山本)Q&A「天に描かれた設計図を観る」

 

1 宙に浮かぶ家

 横浜を拠点に活躍する建築家尾竹氏は、2010年仙台に3軒の家を建て、その1年後点検に、仙台市亘理を訪れます。その日が、2011311日でした。現地事務所で打ち合わせの最中、大地震に見舞われ、高台に避難した直後、事務所は津波で流されました。何とか生き残り、帰浜できたのは1週間後のこと。そして再び仙台を訪れた時、驚きの光景を目のあたりにします。周辺一帯が地震で壊滅する中、自分の建てた3軒の家だけ、何事もなかったかのように鎮座していたのです。

 世界最古の木造建築法隆寺。度重なる地震を乗り切って来れたのは、心柱という古代叡智の工法だと言われています。天井から吊るされ地面に接地しない柱、大地の揺れを感知し、宙に浮かぶ機能を持っているでしょう。古代の叡智を現代に蘇えらせたその手法の秘密に迫ります。 

2 津波を迎える

 日本に起きた歴史的出来事、それは世界を驚かせ、地球の地軸さえも動かす天災(人災)でした。東日本大地震、その日、その時、その場所にいる。被害の最前線に立つこと、それは既に才能です。その時に合わせた入念な準備は、自らの中に描かれた設計図、工程表を忠実にこなすことから始まっていました。シックハウス症候群で、小学校に通えない女の子のために、学校の壁から漏れ出す化学物資を制御し、無事卒業できる場をつくりあげたこと。そして、全国的に広がりを見せていた化学物質過敏症患者のための家づくりへと展開していきます。不正な建築が社会問題になったのも同じ時期、建築物質の基準づくりのため、国会での法案作りにも参画。そして自らも化学物質過敏症となり、患者さんたちの辛さに寄り添うところまで踏み込んでいくのです。それは、震災の日、津波に対峙し、曇空・真っ黒な波飛沫を目に焼き付け、飲み込む力になったのでしょう。架津男の「津」は最前線で受け止め、自らの奥底に沈め、清冽な風へと変換する役目、そして何事もなかったかのようにすべきことを淡々とこなしていく水の静けさをも含んでいます。

 3 神殿づくり

 福島県岩瀬郡玉川村四辻新田。江戸時代、厳しい年貢の取り立てに開墾された新田に由来した地名ですが、奇妙なことにその村には四辻がなく、現在も十字路や信号は一つもありません。「四辻新田」は「十字架の神殿」を意味している・・・そのことに気づくのにさほど時間はかかりませんでした。虐待を始め親と一緒に住めない子どもたちのために、この地に児童養護施設を建てたいという女性の依頼を受け、尾竹氏は建築を受諾します。それが震災後の福島での初仕事となり、NPO法人マグノリアの灯のいわば胎動期間だったと言えます。横浜で建築依頼を受けたその日、彼女の思い描く施設の青写真を尾竹氏は、眉間の先にありありと観るのです。「本尊がここにあり、風と水の流れがあり、池がある、建物は本尊に向かう参道としてこちらを向く・・・」その日のうちにラフスケッチを描きあげ、1週間後、初めて現地を訪れた尾竹氏は、寸分違わず自然界が用意してくれたものを目にします。そして自らの目に映らなかったもの、それが上空を横切る高架線でした。人工物は彼の目には映らず、神の被造物のみが映し出されるのでしょう。山が創り出した御神体とも言うべき神聖なる岩、その岩が水の流れを生み出しているかのような神々しさで、その選ばれた地に本尊として、選ばれし人が来るのを待っていたのです。幾多の困難を乗り越え、施設は201410月に完成。多くの祝福を受け、そこに218歳までの子どもたちが今すくすくと育っています。

 講座当日は、尾竹氏が描きあげた神殿の設計図を見ながら、読み解いていきます。

 (参考:マグノリアの灯季刊誌創刊準備号に設計図あり。プロセスは17号に掲載。マグノリア灯HPをご覧ください。)

 4 大地の心臓

 2015年春、玉川村から西、同じ岩瀬郡にある鏡石町に拠点を移し、マグノリアの灯の活動が本格的に始まりました(参考:マグノリアの灯季刊誌9号)。

 鏡石町の北に接する須賀川市で40年間、有機農法に取り組んできた橋本文男氏(つむぐマグノリア2で紹介、先代鳴柱)は、放射能被害の影響で、米も野菜もつくれなくなって傷心の日々を送っていました。娘さんの縁でマグノリアの灯の勉強会に参加し、バイオダイナミック農法の世界観に触れると、先祖代々受け継いだ鏡石町の田んぼをバイオダイナミックの畑に変えることを決意。尾竹氏らと共に、自らドイツの現場に学び、福島にヨーロッパ発の叡智を導入していきます。田という漢字は、4つの部屋を持つ心臓に対比され、畑はそれに人間の火(情熱)が加わったもの。この畑の設計図も、天に描かれていて、それを読み取った尾竹氏は、克明に図式化し、周辺一帯の模型までつくりあげます。その模型を見ると、マグノリア農園とは、大地に描いた心臓であり、北西に位置する磐梯山や猪苗代湖と共に、愛のエネルギーを放射する大切な役目を果たすのです。

当日は、その模型を尾竹氏の解説と共に皆さんで味わいましょう。

 5 多面体の送(贈)り物

 5つの正多面体(正4面体・正6面体・正8面体、正12面体、正20面体)が、尾竹氏の脳裏に浮かんだのは、マグノリア農園の準備を始めて間もない頃でした。この5つの多面体は、それぞれ、火星(胆嚢)・土星(脾臓)・木星(肝臓)・金星(腎臓)・水星(肺)に対比され、言わば太陽(心臓)が生み出した惑星たちです。マグノリア農園という心臓(太陽)が生み出されたことで、それを支える惑星群が次の出番として登場してきたのは必然だったのでしょう。この正多面体の建造物を地上に実現することが、次のミッションになりました。(参照:マグノリアの灯季刊誌15号に模型図あり)

 人体とは神が創り上げた神殿です。その神殿を汚さぬよう、健康を守る免疫機構を高めるために「未来ワクチン」を「正多面体の力を借りてつくりあげる」と読み解いたのが医師である山本忍です(参照:『クプとギプと上手にかぜをひく子』)。人体内に抗(あらがう)体をつくるのではなく、二の腕の上方25cm地点に、ウイルスをお迎えする「迎体」をつくるというコンセプトが生まれました。

多くのウイルスは、正20面体の形をとりますが、自然界に存在する多面体は、瞬時に他の多面体に相互変換することが知られています。また宇宙空間を眺めれば、ケプラーが正多面体を用いて、宇宙の形の秘密を見出しています。ミクロ・マクロの世界に存在する多面体は、両方の世界を行き来する乗り物、送り物でもあり、人類を始め生物・非生物に与えられた贈り物なのでしょう。

 秋田県白神山地は、化学物質汚染されていない建築資材を求めて、尾竹氏がコツコツと人脈を紡ぎ、足繁く通っている地です。樹木は、5つの正多面体、人体の5臓とも対応しています。

ナラ:火星(胆嚢)

ブナ:土星(脾臓)

カエデ:木星(肝臓)

シラカバ:金星(腎臓)

ニレ:水星(肺)

 この5つの広葉樹が、ここ白神山地に全て用意されていたのです。大地を浄化する白き砂ゼオライト(岩が生み出したもの)、世界遺産に登録されたブナの原生林が水を満々と湛え、純粋な樹木を維持してくれていました。この素材を用いて、未来型ワクチン「フェレール(畏敬の意味)」はできています。秋田の職人さんたちの技巧により、それぞれの素材で正多面体の贈り物が完成しています。

  11つの多面体を手で触れながら、樹木と多面体の発するメッセージ、未来から届く声を皆さんで感じてみたいと思います。

 

申込フォーム:https://form.os7.biz/f/43c9f664/

  

<岩柱、悲鳴嶼行冥と尾竹氏のかぶるところ>

・恵まれない子供たちに寄り添う(福島に児童養護施設を建設)

・卓越した技能(国の法案づくりにも関与)

・見えないものを見る目

・毒を飲み込み変容させる呼吸(化学物質過敏症)